クールな綺堂くんの理性が夜だけ狂います。
「柑菜おいで」
ベッドのサイドテーブルに、薬とお水が入ったペットボトルを置く。
ゆっくり深影くんに近づくと、大きくて冷たい手がわたしの腕をつかんだ。
そのまま深影くんのほうへ引き寄せられて......ギュッと抱きしめられた。
少しグタッとしてるから心配になる。
夜が更けていくほど、深影くんの身体はしんどくなって、負担が増えるって聞いてるから。
弱ってるところを見ると、やっぱり放っておけない。
こんな気持ちに駆られるのは、わたしが深影くんのことを少しずつ特別に想い始めてるから......?
「深影くん、大丈夫?」
「......ん、平気。いつものことだし」