クールな綺堂くんの理性が夜だけ狂います。
わっ......やっぱり今日すごく大人っぽい。
なんだかいつもと違う深影くんを見てるみたいで、胸のあたりがざわつく。
「なーに。俺の顔になんかついてる?」
「う、あ......や、えっと」
「あれ、もしかして見惚れてた?」
完全に図星で返す言葉もない。
それに気づいた深影くんは、もっとイジワルに笑うの。
「素直に表情に出るのも可愛いよね」
「だって、いつもと雰囲気違う......から」
「こっちのほうが好き?」
「うぅ、わかんない」
こんなふうに翻弄されるわたしの身にもなってほしい。
余裕いっぱいの深影くんは、表情を崩さないまま、わたしの反応を愉しんでる。