クールな綺堂くんの理性が夜だけ狂います。


「俺さー......身内に殺されかけたことあるんだよ」

「......え?」


「俺が口にするものに毒が仕込まれてたことだってあるし。幼いころとか誘拐なんて日常的だったしね」


深影くんは、なんともなさそうに話すけど......。


話を聞いてるだけで、正直ゾッとするようなことばかり。


それに、そんなことされたら誰も信用できなくなりそう。


「綺堂グループの御曹司ってだけで、いろいろ苦労するよね」


何かを諦めて少し投げやりに吐かれた言葉。


前に風神先輩が言っていた......深影くんは人間不信なところがあるって。

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