宮川修内太の異常な日常Ⅱ~魔女の瞳番外編~
その後は、俺がこの場で竜に遭遇した時と一緒だった。

地下室に立ち込める白煙。

何だかよくわからない薬品の匂い。

それに混じって漂ってくる、生臭いような獣臭…。

思い出すだけで身震いするようだった。

あの時は、直後に地下室の半分を占めるほどの巨体を持つ、幻想種の頂点に君臨する魔物と遭遇した。

そして今回は。

「…あらあら」

メグが不敵に笑う。

地下室の白煙が晴れる頃、俺達の目の前にいたのは、体長5、6メートルはあろうかという、大きな翼を持ったトカゲの化け物だった。

竜のように頭角はなく、体格もかなり小さめ。

しかし爛々と赤く輝く眼や、鋭く尖った牙に、竜種との共通点が見られた。

…ワイバーン。

こいつが飛竜と呼ばれる竜の亜種か…!



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