宮川修内太の異常な日常Ⅱ~魔女の瞳番外編~
完全におかしい。

俺の肉体も、精神も。

異常を来たし始めていた。

ワイバーンを痛めつける事ができるほどの、人間離れした身体能力。

そして、その異常を異常とも思わず、むしろ嬲る事を愉悦と感じる精神状態…!

俺は薄笑いすら浮かべ、昏倒したワイバーンの長い首を片手で鷲掴みにした。

そして、飛竜の腹を蹴り上げる!

「~~~~~~!!」

言葉にならない悲鳴を上げるワイバーン。

そこに先程までの凶暴な捕食者(プレデター)としての面影はない。

完全に弱者。

捕らえられ、嬲られ、葬られる側の憐れささえ漂わせていた。

仮にも竜種のワイバーンが、である。

その哀れな悲鳴が。

「くくっ」

俺はどういう訳か心地よくて仕方がなかった。

何度も。

何度も何度も何度も何度も何度も。

ワイバーンの強靭な体躯に打撃を叩き込み。

強靭な筈のワイバーンの体躯は、俺の見た目以上に強烈な打撃によって、見る見るうちに破壊されていった。



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