宮川修内太の異常な日常Ⅱ~魔女の瞳番外編~
「ひとつ尋ねるわ、ユミル」

メグが曾祖父さんに言う。

「その呪いを解く事は?」

「私にはわかりませぬ…何せ遠い祖先の施した呪い…数百年経った今も効力を失わぬ呪いでございます…どうやって呪いを解くのかも、今となっては文献すら残っておらず…」

「……」

チッ、と。

メグは苛立たしげに舌打ちした。

「気に入らないわね…とうに魔術師としては途絶えた家系の癖して…くだらない呪いで今も修内太を縛り付けるだなんて…」

「メグ…」

俺は、少し驚いていた。

メグが、そんな風に俺の事を気にかけていてくれるとは思わなかったから…。

< 47 / 64 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop