天色ガール【修正版】
転校生
「……今日から授業か」
昨日は屋上でカラフル集団に会った後、あたしは自己紹介だけしてすぐ家に帰った。
今日はちゃんと授業も受けなければいけない。
サボりたい気持ちを抑えて、よし!と気合を入れてから家を出た。
───櫻木高校の校門前。
昨日は走るのに夢中でよく見てなかったけど、校舎は真っ白な壁で統一されていて結構キレイな外観。
でも、さすがは不良校。夥しい数のバイクが停まっていた。
「アメさん!」
「え、コウ?」
校舎の中に足を踏み入れると、なぜかコウに呼ばれた。
小走りでこちらに向かって来て「担任なので教室まで案内します」と。
そうだった、コウってあたしの担任じゃん!
やっぱり教師には見えない彼のスーツ姿に笑いを堪えながら、「あたっ、あたしの教室ってどここ?」なんとか言葉を繋げた。
我慢。我慢だあたし!
見たら笑ってしまいそうだから俯いてるけど上から強い視線を感じる。
黙っていれば、コウは「……二階にあります」とだけ言って案内してくれた。