天色ガール【修正版】



「あか、つき……?」


「アメ、久しぶりだな!」



ニカッと白い歯を見せて笑う。




「え、えええ!! 待って、なんでいんの!?」




彼は、桐島(きりしま) 千暁(ちあき)。たしか今年で30歳。昔は派手だった金髪が今では綺麗な黒髪に変わっていた。


あたしは千暁の「暁」を取って「アカツキ」と呼んでいる。




「なんでって、俺がここの理事長だからに決まってんだろ?」


「いや初耳だよ」




大学を卒業してから一度も会ってなかったからなぁ。



まさか高校の理事長になってるとは思わなかったけど………なるほど。


父さんこの学校を選んだのは、理事長が暁だったからか。


それならそうと先に言ってくれたらよかったのに。



「てか暁がいるってことは───」


「あぁ、アイツもいるぞ。ちなみにお前の担任な」


「担任!? ……アイツちゃんと出来てんの?」


「まあ、結構真面目にやってるな。うるさいのは相変わらずだが」


「まじか。全然想像つかないや」



うるさいのは簡単に想像できるけど。



でも教師ってことは、ちゃんとスーツを着て生徒に勉強を教えたりしてるのか……


っ、やばい。アイツのスーツ姿って考えただけでも面白い!



どう頑張って想像しても教師には見えないアイツに、心の中で笑っていたら。





「なぁ、一つ訊いていいか?」





暁の表情が真剣なものに変わった。



正直、訊きたい事はわかっているが、あたしからは言わない。



…………言いたくない。



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