好きになっても良いですか。

1.4月

桜が満開に咲く4月。

今日の朝は私の中でいつもの朝と一味違った。

今日は待ちに待った入学式だった。


「おはよー」


「おはよー!穂乃華、中学校でもよろしくね」


私が入学する中学校、西中の門をくぐったところで、

私の親友、佐野穂乃華に会った。

穂乃華とは、小学校も一緒で、昔ながらの大親友だ。

お互いドキドキしている気持ちを隠したまま笑顔で会話を交わす。

周りを見れば、皆が私たちと同じように緊張しているのが分かる。

キーンコーンカーンコーン

チャイムが鳴ると、私と穂乃華は急いで体育館へと向かった。


「これより令和○年度、西中学校入学式をはじめます。」


その一言で始まった入学式。

私の両隣はどちらも知らない人で、距離の近さに緊張で足が震える。

名前をよばれたらちゃんと返事ができるのか。そんなことを考えていたら、私たちのクラス、1年4組の番になった。


「相田結愛」


「はい!」

元気いっぱいの声で私は返事をする。

私は中学生になったんだ。と急に実感がわいてくる。


「これで令和○年度西中学校入学式を終わります。」

それぞれ1組から1年生が退場していく。

午後は部活体験があるらしい。

私はバスケ部の体験に行くことになっている。

楽しみでありドキドキしながら自分の教室へと戻っていった。
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