『世界一の物語』 ~夢犬・フランソワの大冒険~
「二人でバンドをやらないか」
突然の提案だった。
「バンドって……」
「君がピアノとバイオリンとドラムを担当し、俺がギターとベースを担当する。そして、歌は二人でっていうのはどうかな?」
椙子の楽器演奏レベルの高さに驚いた呂嗚流はバンド構想を温めていた。
「ミュージックビデオを作ろうと思うんだ」
呂嗚流はプランを説明した。
それぞれの楽器を個別に演奏した映像を重ねていき、あたかもバンドとして演奏しているように編集するのだという。
「髪型や化粧、衣装を変えた三人の君がピアノとバイオリンとドラムを同時に演奏し、同じく髪型や化粧、衣装を変えた二人の俺がギターとベースを同時に演奏する。そして、更に別の格好をした二人がデュエットする。面白いと思わないか?」
「つまり四人のわたしと三人のあなたが同時に演奏して歌を歌っているような映像になるのね。まるで一つのバンドのように」
「そういうことだ。バンド名も決めている」
軽子に持ってこさせたメモ帳にペンを走らせて、それを椙子に見せた。
『美ロックス』と書かれていた。
「いい名前だろう」
「素敵ね」
椙子はウットリと呂嗚流を見つめた。
すると、そこでいきなり場面が変わり、椙子とは別の女が現れた。
しかし、ただの女ではなさそうだった。
その正体は……、
突然の提案だった。
「バンドって……」
「君がピアノとバイオリンとドラムを担当し、俺がギターとベースを担当する。そして、歌は二人でっていうのはどうかな?」
椙子の楽器演奏レベルの高さに驚いた呂嗚流はバンド構想を温めていた。
「ミュージックビデオを作ろうと思うんだ」
呂嗚流はプランを説明した。
それぞれの楽器を個別に演奏した映像を重ねていき、あたかもバンドとして演奏しているように編集するのだという。
「髪型や化粧、衣装を変えた三人の君がピアノとバイオリンとドラムを同時に演奏し、同じく髪型や化粧、衣装を変えた二人の俺がギターとベースを同時に演奏する。そして、更に別の格好をした二人がデュエットする。面白いと思わないか?」
「つまり四人のわたしと三人のあなたが同時に演奏して歌を歌っているような映像になるのね。まるで一つのバンドのように」
「そういうことだ。バンド名も決めている」
軽子に持ってこさせたメモ帳にペンを走らせて、それを椙子に見せた。
『美ロックス』と書かれていた。
「いい名前だろう」
「素敵ね」
椙子はウットリと呂嗚流を見つめた。
すると、そこでいきなり場面が変わり、椙子とは別の女が現れた。
しかし、ただの女ではなさそうだった。
その正体は……、