血管交換シヨ?
「ここ、カフェスペースも人気なんでしょ?せっかくなんだし行こうよ。鈴芽ちゃんは?それでいい?」

「うん、もちろん!さっきネットで見てたらさ、フードもドリンクもデコってて可愛かったよ」

「そんじゃ、人混みもなくなって来たし行きますか」

珍しく中原くんが先頭に立って歩き出した。
その後ろに続いたのは美桜ちゃんだった。

「可愛い写真撮りたいからあんたいっぱい食べなさいよ」とか言いながら
中原くんを茶化している。

中原くんはもちろん断る気なんて一ミリもないって顔で笑っている。
これはもう立派な主従関係ができあがっていて
恋愛要素があるのかないのか、だんだんと不安さえ感じてくる。

「スズ」

立ち上がろうとしたスズの左手首を
ツキくんが掴んだ。

咄嗟のことで、そんなに強く引っ張られたわけじゃないのに
不意の反動でスズはまたストンって腰を下ろした。

「ツキくん?」
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