血管交換シヨ？

「ツキくんが…言ってくれたの…。二人で遊ぼうって約束してたのに残念だなぁって。今から抜け出そうかって。なんとなくだけどいつものツキくんなら気づいてたってそんな不誠実なことは提案しないと思う。本当にその……自惚れてもいいんだとしたらね？本当にスズとその……二人だけの時間を過ごしたいって思ってくれていたとしても、ツキくんはその前にきちんと恋人に対して誠意を尽くす人だと思うから。美桜ちゃんがあっさり了承したのだって…。だって元々はスズ、美桜ちゃんに牽制されてたんだよ？ツキくんに近づき過ぎないでねみたいなニュアンスのことだって言われたことあるし。なのに…」

「気まずい人ってよく喋るよねぇー」

「え？」

「本当は黙ってようって思ったけど罪悪感からついつい喋っちゃった？もしあいつらの間に何かがあって、それを拭いたいからつきみちゃんが自分を利用したんだって思えば、それこそ″何かがあった″すーちゃんの罪悪感は軽くなるもんね。俺もそうだよ。いっそ全部話して謝ろうって美桜ちゃんの前でどんだけ思ったか。でもできなかった。俺はこんなチャンスを掴んでも臆病者のままだったし、それに」

「それに？」

「すーちゃんの言う通り。美桜ちゃんの話を聞いてたから」

「どんな話…」