血管交換シヨ？

だけど時々立ち止まりたくなった時。
もう何を書けばいいのかすら分からなくなった時。

ツキくんには寄り掛かることのできる場所が必要だった。

全てを受け入れて、
あなたは間違ってなんかないって。

一緒に苦しむから、
あなたの安寧は守ってあげるから大丈夫だって、
精神的な支えがあるって信じられるからこそ、夢にだけは誠実でいられたんだと思う。

そんな存在にスズがなれる。

ツキくんの一番大切なものを
スズが守ってあげられる。

これ以上に幸せなことなんかない。

全てを敵に回しても。
世の中の当たり前のつまんない評価なんか要らない。

この世界でツキくんだけが欲しいものの全てを手に入れることができるのなら
スズは悪魔にだってなれる。

キスを繰り返して
湿った肌をなぞる。

いつの間にか夜がやって来て、
オートでスズ達を朝へと運ぶ。

意識しないまま、
眠りの中に引きずり込まれてゆく。

ツキくんの静かな寝息が聞き慣れた子守唄みたいに
スズを包み込む。