血管交換シヨ?
「お腹空いたよなぁ。お昼だけ食べに出よっか?」

「大丈夫かな?」

「何が?」

「誰かに見られたら…。美桜ちゃんって顔広いし、ツキくんが美桜ちゃんの彼氏だって知ってる人、多そうだもん」

「友達と一緒に居るところくらい、見られたって別にやましくないじゃん」

でもそれは彼女からしたら違うんだよ、とは言えなかった。

「そうかな」

「うん。それにもう終わらせるし」

「ん?」

「なんでもない」

ツキくんの声を遮るように、窓の向こうから小さい子どもの大声が鳴り響いた。

夏休みだからスズ達も含めて、平日の昼間なのに連日町には子ども達が多かった。

よく聞こえなかったけれど
ツキくんは曖昧に笑って、
それ以上は何も言わなかった。
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