無気力クールな僕ですが、真面目な天然規格外男子に沼りました。

隣の生首くん



 数日後。
 俺は県立花菱(はなびし)高等学校の掲示板前で、はしゃぐ生徒たちに混ざって自分の名前を探していた。

 安斎聡太、安斎聡太――


「キャーッ! E組! 聡太くんと一緒なんだけど!」

 俺の斜め前にいる女子たちがはしゃぎ出した。
 あ、ほんとだ。 E組。
 ちょうどルミの名前をA組に見つけたところで、ホッとする。
 俺がいることにまったく気づいてない女子たちは好き勝手大きな声で話し続ける。

「えーいいなー! いま彼女いないんだもんね? チャンスじゃん~!」
「無理だよ、ルミちゃんぐらい可愛い子じゃないと釣り合わないでしょ」
「そのルミちゃんが駄目だったんだから、もっと可愛い子じゃないとなんじゃない?」
「ルミちゃん以上なんてなかなかいないよ!聡太くんどんだけ面食いなの~」

 と、そこまで言ってようやく女子の一人が俺に気付いた。

「ちょっと! いる! 聡太くん!」
「「「え!?」」」

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