無気力クールな僕ですが、真面目な天然規格外男子に沼りました。
その場にいる全員から、一斉に注目を浴びる。
気っまず。
俺は愛想笑いを残して、踵を返した。
そのまま足早に校舎へ向かう。
その道中でもすれ違う生徒たちの不躾な視線を感じた。
「あ、安斎だ」
「ルミ姫と別れたらしいよ」
「え!?嘘!!推しカプだったのに〜!」
聞こえてるっつの。
聞こえないふりするのも大変だから、もうちょっと声を押さえて欲しい。
まぁ、いま新鮮なニュースにみんな盛り上がってるだけで、すぐに飽きて風化していくだろう。
男女の別れなんて珍しい話でもないし。
でもこれ以上目立たないように、新しいクラスではなるべく静かに過ごそう。
そう心に決めて、E組の扉を開けた。
するとさっそく知った顔が目に飛び込んできた。
「あ。佐吉」
「聡太!」
着崩した制服が見るからにやんちゃな赤髪坊主の男子は、幼なじみの遠野佐吉。
クラスのやかましい男子筆頭の佐吉とローテンション筆頭の俺は、いわゆる腐れ縁だ。
同じクラスになるのは、小学校から数えて五回目ぐらい。
佐吉は端的に言うと、アホ。
まぁ悪いやつじゃない。
気っまず。
俺は愛想笑いを残して、踵を返した。
そのまま足早に校舎へ向かう。
その道中でもすれ違う生徒たちの不躾な視線を感じた。
「あ、安斎だ」
「ルミ姫と別れたらしいよ」
「え!?嘘!!推しカプだったのに〜!」
聞こえてるっつの。
聞こえないふりするのも大変だから、もうちょっと声を押さえて欲しい。
まぁ、いま新鮮なニュースにみんな盛り上がってるだけで、すぐに飽きて風化していくだろう。
男女の別れなんて珍しい話でもないし。
でもこれ以上目立たないように、新しいクラスではなるべく静かに過ごそう。
そう心に決めて、E組の扉を開けた。
するとさっそく知った顔が目に飛び込んできた。
「あ。佐吉」
「聡太!」
着崩した制服が見るからにやんちゃな赤髪坊主の男子は、幼なじみの遠野佐吉。
クラスのやかましい男子筆頭の佐吉とローテンション筆頭の俺は、いわゆる腐れ縁だ。
同じクラスになるのは、小学校から数えて五回目ぐらい。
佐吉は端的に言うと、アホ。
まぁ悪いやつじゃない。