無気力クールな僕ですが、真面目な天然規格外男子に沼りました。
「おいで。 流そう、それ」
素直にやってきたナギオの学ランを脱がせ、手洗い場に頭を突っ込ませてバシャバシャと髪を洗い始める。
ナギオにそのままやらせて、教室にタオルを取りに行くついでに水泳部の友達にシャンプーを借りた。
「シャンプー借りてきた。かけるよー」
「かたじけない」
「なにその返し。武士か」
「? 平民です」
もうツッコむのも面倒になってきた。
それからナギオが髪を洗うのをしばらく見てたけど、変に動くから蛇口に頭をぶつけたり、水がシャツにかかりまくってビシャビシャになったりと、あまりに不器用なので代わりに洗ってやることにした。
ナギオはまた「かたじけない」と言って頭を差し出し、その後タオルドライするところまで素直に俺にされるがままで、なんだか昔じいちゃん家にいた犬を洗ってる時と同じ気分にさせられた。
なんで朝っぱらから男の髪の世話をしなきゃならないんだ、と思いながらも自分の持ってたワックスでセットしなおしてやると、なかなか様になったナギオに俺は達成感に満たされた。
「いいじゃん。 かっこいいじゃん」
「ほんとですか? もうどこも変じゃないですか?」
「うん」
心なしかナギオの表情が明るくなって、背後に花が咲いたように見えた。
もしかしてさっき佐吉が言ってた背中に花背負ってるってこういうの? 違うか。
素直にやってきたナギオの学ランを脱がせ、手洗い場に頭を突っ込ませてバシャバシャと髪を洗い始める。
ナギオにそのままやらせて、教室にタオルを取りに行くついでに水泳部の友達にシャンプーを借りた。
「シャンプー借りてきた。かけるよー」
「かたじけない」
「なにその返し。武士か」
「? 平民です」
もうツッコむのも面倒になってきた。
それからナギオが髪を洗うのをしばらく見てたけど、変に動くから蛇口に頭をぶつけたり、水がシャツにかかりまくってビシャビシャになったりと、あまりに不器用なので代わりに洗ってやることにした。
ナギオはまた「かたじけない」と言って頭を差し出し、その後タオルドライするところまで素直に俺にされるがままで、なんだか昔じいちゃん家にいた犬を洗ってる時と同じ気分にさせられた。
なんで朝っぱらから男の髪の世話をしなきゃならないんだ、と思いながらも自分の持ってたワックスでセットしなおしてやると、なかなか様になったナギオに俺は達成感に満たされた。
「いいじゃん。 かっこいいじゃん」
「ほんとですか? もうどこも変じゃないですか?」
「うん」
心なしかナギオの表情が明るくなって、背後に花が咲いたように見えた。
もしかしてさっき佐吉が言ってた背中に花背負ってるってこういうの? 違うか。