Petit Ange
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『るぅくん?』
『ん~? どうした?』
『あのね、みぃちゃんおねがいがあるんだぁ~』
『お願い?』
『うん。えとね、ママにおてがみかきたいの!』
『お手紙……?』
『うん、そう。だめぇ?』
『……』
『だってね、まいとし、みぃちゃんのおたんじょうびにプレゼントとどけてくれるでしょ?
みぃちゃん、いつもありがとういえないからママ、かなしくてないてるかもしれないし……』
毎年誕生日に送られてくる贈り物。
メッセージカードが届くことはないけれど。
わたしの為に大切な時間と大事なお金で、選んでくれた心温まるプレゼント。
ママからのサプライズプレゼントが初めて届いた時は、あまりにも嬉しくて。
遠く離れていても心は繋がっているんだと。
飛び跳ねて喜んだわたしを、るぅくんが温かい眼差しと優しい笑顔で、一緒に喜んでくれたのを今でも覚えている。
『……るぅくん?』
『ん~?』
『みぃちゃんのおねがいかなえてくれる~……?』
るぅくんはわたしのお願いにずっと困ったように眉根を寄せていた。
不安に駆られ、るぅくんの広い背中に、しっかりと腕を回してそっと伺うように目線を上げると、頬を優しく包まれ。
『……ああ。
一緒に買いに行こうか。ミラが好きそうな可愛いレターセット』
『…っ、ほんと?
ほんとにほんと…っ……?』
震える手で、るぅくんの袖をぎゅっと握るわたしに、
『ああ』
口角を上げたるぅくんは目を細め、わたしの髪をくしゃりと撫でる。
『っ、ありがとう!
るぅくんだいすき!』
るぅくんの優しさに、口元を綻ばせたわたしは思いっきりるぅくんに抱きつき。
『せかいでいちばんだいすきよ~』
たくさんの大好きとありがとうの気持ちを込めて頬にキスを贈る。
るぅくんはどんな願いごとも叶えてくれる魔法使いみたいな人。
今日もるぅくんへの愛は日々更新中。