Petit Ange


「心配するな。死んでも離さねぇよ」




愛する人がいて。


その人もまた自分のことを愛してくれる。




最初はね、それだけで良かったの。




でもね、いつからか……


それだけでは全然満たされなくなって。




るぅくんへの想いだけが胸を埋め尽くして、息もできないくらい苦しくなるの。




「好きで、好きで、大好きなの~~…っ……」




一日中、頭の中がるぅくんのことでいっぱいで。


大好きな気持ちが膨らみすぎておかしくなるの。




伝えたい想い。


届けたい願い。


たくさんあるのに、うまく言葉にできなくて。




幸せなのに、想えば想うほど辛くなって。




心の中に渦巻く感情を吐き出しても吐き出しても、るぅくんへの想いは募るばかりで。




室内にわたしの嗚咽だけが響く中。




「大丈夫だ。オマエの気持ちはちゃんと伝わってる」




零れる雫を骨ばった長い指で優しく拭ってから、優しい表情でわたしの顔を覗き込む。




その仕草ひとつが、

わたしを惹きつけ胸をときめかせるの。



るぅくんは知らないでしょう?





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