Petit Ange
頭を撫でてくれる節くれ立った大きな手も。
温かく見守ってくれる甘くて優しい眼差しも。
見る物を魅力する端正な顔立ちも。
誰にも渡したくない。
いつだって独り占めしたい。
それはあの頃から今も、ずっと変わらない願いであって。
「誰のものにもならないで」
るぅくんの膝の上に跨がって首に両手を伸ばして縋りつき。
狡いとわかっていても我が儘な願望をぶつけてしまう。
たとえその場しのぎの嘘でもいいから。
欲しい言葉はただ一つだけ。
「ならねぇよ。俺はオマエのモノだよ」
低くて艶のある声が耳をくすぐり、
一気に高鳴る胸の鼓動。
欲張りなわたしは、いつもこの甘美な響きが聞きたくて。
何度も何度もおねだりするの。
「オマエだけを、」
わたしの額にかかる前髪をそっと払い除け。
「愛してる」
蕩けそうな笑顔で愛を囁き、そこに優しく唇を落とす。
愛しいあなたは。
月のように美しくて。
太陽のように眩しい。
今日もあなたと過ごす日々は。
宝石のようにキラキラ輝いて。
幸せいっぱいです。