完璧王子の秘密な恋
第一章 完璧王子の主従契約
その瞳に
誰が見ても、口を揃えて美しいというだろう。
今目の前にいる、この王子様のことを。
「……黒瀬くんは、今日も笑わないんだね」
私のことを軽々と膝に乗せながら、冷たい瞳でこちらを見つめてきた王子こと黒瀬理緒くん。
灰色の髪に、淡い青色の、透明感のある瞳は狼のようで、油断していると飲み込まれてしまう気がする。
「……知らない」
ふいっとそっぽ向いてしまった。
狼のような見た目でありながら、性格は気まぐれな猫ちゃんのよう。
「降りろ」
そう言われたので、大人しく膝から降りると手首を掴まれる。
「誰が離れていいって言った」
「わがままだなぁ……」
ほんの3日前までは、私たちの関係はこんなものじゃなかった。
きっかけは、単純なことで
今目の前にいる、この王子様のことを。
「……黒瀬くんは、今日も笑わないんだね」
私のことを軽々と膝に乗せながら、冷たい瞳でこちらを見つめてきた王子こと黒瀬理緒くん。
灰色の髪に、淡い青色の、透明感のある瞳は狼のようで、油断していると飲み込まれてしまう気がする。
「……知らない」
ふいっとそっぽ向いてしまった。
狼のような見た目でありながら、性格は気まぐれな猫ちゃんのよう。
「降りろ」
そう言われたので、大人しく膝から降りると手首を掴まれる。
「誰が離れていいって言った」
「わがままだなぁ……」
ほんの3日前までは、私たちの関係はこんなものじゃなかった。
きっかけは、単純なことで