完璧王子の秘密な恋
「……は……!?」
「そんな目で俺を見てくるお前が不思議でたまらないんだ。いいだろ、俺の下につけ」
「い、嫌なんですけど!!」
「……は?」
まさか断られるだなんて微塵も思っていたと言わんばかりの馬鹿げた表情を浮かべた黒瀬くんに、こちらもポカンとする。
いやいや、普通に考えて無理でしょ!
「いくら王子様とはいえ、その態度納得いかないんですけど!!」
「……」
本気で目を丸くし、私のことを見つめてくる。その目の中に宿った微かな光。
気づかないふりをして、私は校舎を出ようと歩き出す。
だけど、その腕を掴まれて……引かれて、
偶然だろうか。
「っ……!?」
唇が、重なってしまった———
「な、ななっ……」
「やっぱりお前のこと知りたい、俺のそばにいろ」
「っ!!」
初めて見た、少年のように純粋なからの瞳に、ついに心を奪われてしまった。
「……ぐ、具体的にどういうことをするんですか……?
「下僕になれ」
「結構です」
「毎月——円だ」
「……え?」
ピー音を入れなくてはいけないぐらいの月給に頭がくらむ。
もう、目の前にいる彼はお金にしか見えない。
「俺の下僕として、下につくのならばそのぐらいの額は出してやる。いいな」
「……やります、やらせていただきますっ……」
悔しいけど、母子家庭の長女である私にとってその高額な値段は、喉から手が出るほど欲しい。
「そんな目で俺を見てくるお前が不思議でたまらないんだ。いいだろ、俺の下につけ」
「い、嫌なんですけど!!」
「……は?」
まさか断られるだなんて微塵も思っていたと言わんばかりの馬鹿げた表情を浮かべた黒瀬くんに、こちらもポカンとする。
いやいや、普通に考えて無理でしょ!
「いくら王子様とはいえ、その態度納得いかないんですけど!!」
「……」
本気で目を丸くし、私のことを見つめてくる。その目の中に宿った微かな光。
気づかないふりをして、私は校舎を出ようと歩き出す。
だけど、その腕を掴まれて……引かれて、
偶然だろうか。
「っ……!?」
唇が、重なってしまった———
「な、ななっ……」
「やっぱりお前のこと知りたい、俺のそばにいろ」
「っ!!」
初めて見た、少年のように純粋なからの瞳に、ついに心を奪われてしまった。
「……ぐ、具体的にどういうことをするんですか……?
「下僕になれ」
「結構です」
「毎月——円だ」
「……え?」
ピー音を入れなくてはいけないぐらいの月給に頭がくらむ。
もう、目の前にいる彼はお金にしか見えない。
「俺の下僕として、下につくのならばそのぐらいの額は出してやる。いいな」
「……やります、やらせていただきますっ……」
悔しいけど、母子家庭の長女である私にとってその高額な値段は、喉から手が出るほど欲しい。