完璧王子の秘密な恋
「じゃあ決まりだ。今から俺の家に来い」
「えっ……」
「決まってんだろ?下僕はいつでも主人と一緒だ」
「……はい」
こうして——私たち2人の関係は始まった。
さっそく黒瀬くんの家に行くと、やけに散らかった部屋が目に入った。
「……あのー……まさか、これを片付けろと?」
「んなわけねぇだろ、勝手に触るなよ」
「うっ、はい……」
ぶっちゃけたところ、私は片付けが大の苦手だから任せられなくてよかったと安心した。
「……白猫」
「……え、私のこと、ですか……?」
「ああ、そう呼ばれてんだろ」
「やめてください、その呼び方嫌いなんです!本当に可愛い猫ちゃんたちに無礼」
「はっ、そうかよ」
そうかよと言いながらも、これから私はこの人に白猫呼ばされることになる。
「お前の仕事は簡単なことだ」
「はい」
「俺の言うことをなんでも聞く、言ったこと以外はやらない、いいな?」
「はーい……」
なんだそれ……と思いながらも、やはりあの王子様と同一人物だということがにわかには信じがたかった。
だけど……少しわかってしまった気がする。荒らされているこの部屋は、きっとストレスでこうなってしまったんだろうと。
「……何突っ立ってる」
「何も言われないから」
「……アイス買ってこい、高いやつ」
「わかったよ」
はぁーとため息をつきながらお金を受け取り、家を出た。
こんなに広い豪邸で1人で暮らしているのか……なんて考えながら歩いていた。
コンビニに入り、一番高いチョコレートアイスとバニラアイス、苺味のアイスを買う。
一万円札を受け取ったものなので、少しぐらい多めに買ってもいいだろうと。
運良ければもらえちゃったりして……!
なんて胸を躍らせながら帰ると……
「抹茶一択だろ」
イライラソファに座って足を組んでいる黒瀬くんの前の床に星座で座らせられていた。
「も、申し訳ありません……」
「しかもなんで三つも買ってきてんだよ」
「いやぁ……1個ぐらいもらえるかなって……」
「そんなもんやらねぇ、くそ、最悪な気分だ」
チッと舌打ちしながらも、いちごアイスを真っ先に取ってパクパク食べ始めた黒瀬くん。
意外といちご、好きだったりして……
いやいや、私には関係ないし。
「えっ……」
「決まってんだろ?下僕はいつでも主人と一緒だ」
「……はい」
こうして——私たち2人の関係は始まった。
さっそく黒瀬くんの家に行くと、やけに散らかった部屋が目に入った。
「……あのー……まさか、これを片付けろと?」
「んなわけねぇだろ、勝手に触るなよ」
「うっ、はい……」
ぶっちゃけたところ、私は片付けが大の苦手だから任せられなくてよかったと安心した。
「……白猫」
「……え、私のこと、ですか……?」
「ああ、そう呼ばれてんだろ」
「やめてください、その呼び方嫌いなんです!本当に可愛い猫ちゃんたちに無礼」
「はっ、そうかよ」
そうかよと言いながらも、これから私はこの人に白猫呼ばされることになる。
「お前の仕事は簡単なことだ」
「はい」
「俺の言うことをなんでも聞く、言ったこと以外はやらない、いいな?」
「はーい……」
なんだそれ……と思いながらも、やはりあの王子様と同一人物だということがにわかには信じがたかった。
だけど……少しわかってしまった気がする。荒らされているこの部屋は、きっとストレスでこうなってしまったんだろうと。
「……何突っ立ってる」
「何も言われないから」
「……アイス買ってこい、高いやつ」
「わかったよ」
はぁーとため息をつきながらお金を受け取り、家を出た。
こんなに広い豪邸で1人で暮らしているのか……なんて考えながら歩いていた。
コンビニに入り、一番高いチョコレートアイスとバニラアイス、苺味のアイスを買う。
一万円札を受け取ったものなので、少しぐらい多めに買ってもいいだろうと。
運良ければもらえちゃったりして……!
なんて胸を躍らせながら帰ると……
「抹茶一択だろ」
イライラソファに座って足を組んでいる黒瀬くんの前の床に星座で座らせられていた。
「も、申し訳ありません……」
「しかもなんで三つも買ってきてんだよ」
「いやぁ……1個ぐらいもらえるかなって……」
「そんなもんやらねぇ、くそ、最悪な気分だ」
チッと舌打ちしながらも、いちごアイスを真っ先に取ってパクパク食べ始めた黒瀬くん。
意外といちご、好きだったりして……
いやいや、私には関係ないし。