悪事通報アプリ
「他の3人に無視されたのが相当こたえたのかな?」

「だとしたら弱すぎない? 自分は散々人のことイジメといて、シカトくらいで不登校?」

花乃はそう言っておかしそうに笑った。
「だよね。だけどあの4人が強いとは思えない。いつもつるんでないとなにもできないんだよ」

大勢で1人をイジメる連中は総じてそういう傾向にある。

誰かのことを本当に嫌いならほっとけばいいだけなのに、集団になってわざわざ攻撃してくる。

それは相手への妬みや嫉妬が隠れているという。
私や花乃にあってあいつらにないものと言えば、友情とかになるかもしれない。

あいつはら真っ直ぐな友情が欲しくて、妬ましくて仕方ないんだ。
「もしあの4人が私達と同じ経験をしたら、絶対に耐えられないよね」

「それは私も思ってたよ。すぐに逃げ出しそう」
「逃げるだけならいいけど、自殺するんじゃない?」

私と花乃は顔を寄せ合って笑ったのだった。
< 105 / 170 >

この作品をシェア

pagetop