悪事通報アプリ
後ろ姿とはいえ、時折横を向いたりしているから、ちゃんと誰なのかがわかる。
「それじゃ雄馬と晴希がどうなったのか知らない? ふたりと連絡がとれないの」
蒼が美羽の肩に手をかけてそう言った次の瞬間だった。
触れられたことが癇に障ったのか、美羽が突然振り向いた。
そして「うるさい!」と怒鳴ったかと思うと、肩に乗せられた手を振り払ったのだ。
蒼は驚いた表情で美羽を見つめる。
美羽がそんな蒼を置いて階段を降り始めたとき、蒼が「待って!」と声をかけて一歩を踏み出した。
だけど蒼は慌てていたのだろう、踏み出した足首があらぬ方向へ曲がったかと思うと、そのままオモチャのように階段を転げ落ちてしまったのだ。
手すりにつかまって下りていた美羽が驚いて立ち止まる。
その横を蒼が一気に転がり落ちていく。
なんの受け身を取ることもなく下まで落下した蒼はきつく目を閉じていて、頭からは血が滲み出した。
私はそれらの光景をすべて動画に収めたのだった。
「それじゃ雄馬と晴希がどうなったのか知らない? ふたりと連絡がとれないの」
蒼が美羽の肩に手をかけてそう言った次の瞬間だった。
触れられたことが癇に障ったのか、美羽が突然振り向いた。
そして「うるさい!」と怒鳴ったかと思うと、肩に乗せられた手を振り払ったのだ。
蒼は驚いた表情で美羽を見つめる。
美羽がそんな蒼を置いて階段を降り始めたとき、蒼が「待って!」と声をかけて一歩を踏み出した。
だけど蒼は慌てていたのだろう、踏み出した足首があらぬ方向へ曲がったかと思うと、そのままオモチャのように階段を転げ落ちてしまったのだ。
手すりにつかまって下りていた美羽が驚いて立ち止まる。
その横を蒼が一気に転がり落ちていく。
なんの受け身を取ることもなく下まで落下した蒼はきつく目を閉じていて、頭からは血が滲み出した。
私はそれらの光景をすべて動画に収めたのだった。