悪事通報アプリ
その上家庭教師もついていないという。
『そんなハズない! そんなことで勉強ができるようになるわけがない!』

花乃の努力は簡単に否定された。
自分にできなことを他人がやっている。

しかも花乃のような地味で目立たない子が。
それが美羽のプライドを傷つけたのだ。
『どうせカンニングしてるんでしょ』

花乃へのイジメはそんな言い掛かりからはじまった。

花乃がどれだけ否定しても美羽は聞く耳を持たず、教室内で『カンニング女』呼ばわりした。

最初は花乃と仲良くしていた子たちも、花乃がターゲットにされたことでだんだん遠ざかっていった。

花乃のノートや教科書は休憩時間中に破り捨てられ、努力の結晶はまたたく間に汚された……。

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