悪事通報アプリ
素直に頷いてこの幸せがこの先もずっとずっと続いていいけばいいのにと考える。
「こうして毎日のように買い食いして、休日には遊びに出かけて。そんな風になりたいな」

ふとこぼしてしまった言葉に花乃が泣きそうな顔をこちらへ向けた。

なにか変なことを言ってしまっただろうかと慌てたけれど「それが特別だと思っちゃアメだよ。それが普通なんだから」と、言われてしまった。

私の考える普通の学生生活のレベルがあまりに低くなっていることに気がついて、自分自身で愕然としてしまう。

「そう……だよね」
これくらいのこと、他のみんなからしたら特別でもなんでもない。

日常の一コマなんだ。
不意に花乃が私の手を握りしめてきた。

痛いほどに握られた手に驚きながら花乃を見ると「私たちの日常を取り戻そうね。絶対に」と、言われたのだった。
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