悪事通報アプリ
こじれる

教室へ行くと美羽と雄馬がすでに登校してきていた。
しかしふたりは背中を向けあって座っていて、目を合わせようともしていない。

昨日の出来事が尾を引いているのは明らかだった。

美羽は派手に殴られていたけれど、その後しっかりケアをしたようで頬の腫れはほとんど気にならなくなっていた。

見た目だけならきっと私の方が腫れているだろう。
「見てあのふたり、あからさまに仲悪くなってるんだけど」

後ろからやってきた花乃もすぐに気がついて耳打ちしてきた。
ふたりしてクスクスと笑い合う。

どれだけ驚異的な存在でも、こうしてバラバラになってしまえば個々は大したことがないんじゃないかと思えてくる。

4人の中で一番力を持っている美羽が一人ぼっちになれば、私ひとりでも勝てるのではないか。

「夢奈、今日は一緒にお弁当食べようね」
「え、いいの?」

「当たり前じゃん。私達友達なんだから」
花乃はみんあんgあいる前で堂々とそう言い切った。
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