天才ピアニストは愛しい彼女を奏でたい
プロローグ
「はぁ…」

次々に全身を駆け巡る衝撃に思わず息をするのも忘れてしまう。

私の頬からはいつの間にか涙が零れ落ち止まる事なく流れ出した。

目を閉じ、まるでここに私たちしかいないようなそんな錯覚に陥ってしまう。

天を仰ぎこの瞬間を胸に刻むように、ただただ全身で受け止める事しかできなかった。
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