天才ピアニストは愛しい彼女を奏でたい
すると携帯が鳴る。

大和の妹で幼馴染の真弓だ。

「はい」

「あ、律? 今日本に来たの! こっちで公演する事になって」

「そうだったのか。出番はいつ?」

「明日の夜! 来られる?」

明日の夜は何もないはず。

「ああ、行けると思う。俺もいつも来てもらってるしな」

「それじゃ詳細はメッセージ送るね」

そう言って電話を切ったあとさっそくメッセージで詳細が送られてきた。
オケとするのか。

今日の夜は大和と今後のスケジュールの確認や、次のソロ公演に向けてこっちのスタッフとの打ち合わせがあって、翠は誘えないか。

明日も真弓のコンサートに行くとなると明日も無理か。

その後すっかりピアノに集中していればあっという間に昼を迎えた。

昨日の残ったビーフシチューを温めてサンドイッチを冷蔵庫から出す。

すると携帯が鳴って確認すれば翠からだった。
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