天才ピアニストは愛しい彼女を奏でたい


"サンドイッチありがとう。美味しかったよ! 外で食べた!"

そしてどこかのベンチでランチをとったのか、外の緑の風景と俺が持たせたサンドイッチとコーヒーを写した写真が送られてきた。

ははは。
わざわざいいのに。

そんな事思いながら俺もテーブルにビーフシチューとサンドイッチを置いて写真を撮り送ってみた。

"俺も今から食べる"

こんな事した事ないわ。
そもそも携帯をまめに触らない。
こんな風にメッセージも送らない。

"ビーフシチューもだし、料理上手で驚いた!"

そんな返事が帰ってきてクスッと笑ってしまう。

"翠の飯には敵わないよ"

本当に美味かった。

"そんな事ないでしょ。今度一緒になにか作ろうよ!"

おお。いいなそれ。
カップルっぽい。

"なら週末は?"

"オッケー"

よし。これで週末会えるな。

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