天才ピアニストは愛しい彼女を奏でたい
まさか真弓に告白されるとは思ってもみなかった。

それで今日の公演集中できてなかったのか?

真弓に言った通り、俺はアイツに幼馴染以上の感情は申し訳ないが1ミリも持ったことがない。
これから先も変わる事はない。

それこそ大和の妹で幼い頃から一緒にいたけど、それだけだ。

これは翠の事がなかったとしても、真弓の気持ちに応える事はない。

そのまま駐車場へ向かい小さなため息をついて車に乗り込んだ。

車を走らせながら思いふける。

もしこの先真弓じゃなくて、他の女が現れても俺のこの気持ちは変わらない。

それくらい俺は翠に心を持っていかれている。

早く週末にならないかなと思いながらマンションに帰った。


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