天才ピアニストは愛しい彼女を奏でたい

出会い

私は神楽　翠（かぐらすい）29歳。

大手ゼネコン神楽コーポレーションの社長の父をもち、専務である二歳年上の兄、丈慈（じょうじ）のもとで秘書として働いている。

ちなみに、いとこで兄と同い年の神楽　大河（かぐらたいが）は常務をしていて私は二人の秘書を任されている。

丈慈も大河も身内贔屓無しにしてもイケメンだ。
まず私のパパがめちゃくちゃカッコいい。

その他にも私のママの兄の子供でいとこの藤崎　絃（ふじさきいと）も、はとこの冨樫　奏翔（とがしかなと）も揃いも揃ってイケメンだ。

みんな兄の丈慈と同い年で私たちは幼い頃から一緒に育った。

そのせいですっかり私の目は肥えてしまったのは言うまでもない。