天才ピアニストは愛しい彼女を奏でたい
結局この体力お化けに叶うはずもなく、楽園へいざなわれ気が失うまで続いた。

そして朝容赦なく起こされて飛行機に乗る。

「機嫌直せよ」

「うるさい。寝る」

「ククククっ。はい、おやすみ」

もう! 猿! 本当猿!
信じらんない!

しかもなんか昨日なんてすごい体勢させられて…

私も私で何故かいう事を聞いてしまうんだけど。
はぁ。

「まだ律が中にいるみたいだよ」

ついポロっと口から出てしまう。

「は?」

そしてバッチリ聞かれてしまった。
とりあえず誤魔化すように睨む。

「おい。襲うぞ」

んな!?

「なんでそうなんのよ!」

「いやー、翠ちゃん。嬉しいな。帰ったらまた朝まで

「無理だってば!」

「クククク。わかってるよ。無理させて悪かった。ゆっくり休みな」

「う、うん。ありがと」

結局はこうして優しくなだめられると何も言えなくなる私。

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