天才ピアニストは愛しい彼女を奏でたい


「明日、早起きして朝一にセノーテにダイビングしに行こう」

「本当に!?」

「ああ」

そう言ってニッと白い歯を見せて笑う律。

「やっば! もしかしてそれのために連れてきてくれたの!?」

癒されたいだなんて言って結局私の好きなダイビングにこうして時間を作って連れてきてくれたんだ。

ツアーも終わったばかりで疲れてるはずなのに。
ジワっと胸が熱くなる。

「翠と泳ぎたくてな」

「ありがとう。楽しみ!」

私は律に我慢できなくなって飛びつく。
そんな私をギュッと抱きしめてチュっとキスをくれた。

そしてまたもや高級リゾートの水上ヴィラに連れていかれここでもプライベート満載な空間を味わえるようになっていた。
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