天才ピアニストは愛しい彼女を奏でたい
脚を持ち上げられ腰を浮かされる。

奥まで届いて突きあげられるとキュウっと収縮する感覚が自分でもわかる。

「クッ…翠っ…力、抜いて…」

「無理っ…」

「もっと中にいたい。これじゃもたないよ俺」

吐息混じりの声で眉間にシワを寄せて少し困った表情をする律が余計に愛おしく思えた。

「いいから。何度だっていい…から」

「翠…今日はもう止められないぞ」

「私も…だからっ…」

「覚悟しろよ」

すると噛み付くようにキスが落とされ一気に律動を加速させる律。

「はぁっ…はっ…んっ!」

ヤバい。
本当に。

律の瞳が揺れ、情炎の炎が奥で灯り焼け焦げてしまいそう。

それでも目がそらせない。
見逃したくない。

二人で絶頂に達してもまたすぐに再開される快楽と情愛の波にすっかり飲まれ、狂ったように愛し合った。

何度も気絶しそうになりながらも必死に律の愛を受け止めたくてしがみついた。


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