天才ピアニストは愛しい彼女を奏でたい
それから二階に移って私達の寝室だろう部屋には真新しいキングサイズのベッドに見慣れた枕達が乗っていた。

これもそのまま…

しかも壁際には見慣れたドレッサーが置いてあった。

「え!? 私の!?」

「ああ。もう全部お前の部屋から運んだぞ。お前のマンションはもぬけの殻だ」

丈慈が当たり前のように言う。

「え!? 引っ越したって事!?」

「ああ。今日からここに住む」

「えー!? 急すぎ!」

大声で叫ぶ私。

「急なのはお前だけな。俺たちはずっと準備してた。な、律」

丈慈が律に言う。

するとパパに電話がきてパパはちょっと出てくると言って車に乗って行ってしまった。

そして他の部屋も見て回る。
なんと一階のお風呂の他に、二階にもシャワー室があった。

二階にはサンルームもあって洗濯などはここで全て完結出来るような実用的な造りになっていた。

すると間も無くゾロゾロと見慣れた顔を引き連れてパパが戻ってきた。






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