天才ピアニストは愛しい彼女を奏でたい
そして総勢何人いるかわからない大人数で持ち寄ってくれた料理や飲み物を広げてみんなでパーティーが開かれた。

すると律がおもむろに軽快にピアノを弾き出せば、音々ちゃんがヴァイオリンを弾きだしてそれに合わせて仁美さんが歌い出す。

すると指揮者と言っていたはずの誠さんはどこから出したのかチェロを弾き出した。

「すごーい!」

私たちはもう大騒ぎだ。

これは一軒家じゃなかったから実現しなかっただろうな。

律と目が合うたびに微笑まれ、これが自分の家で起こっていると思うと嬉しくて涙が出てきてしまった。

すると今度は、みんなの親夫婦も両手いっぱい荷物を持ってやってきた。

絃と維織んちの塁くんとヒカリちゃん。
大河と美空んちの陽平くんと菜由ちゃん。
奏翔と音羽んちの涼太くんと栄麻ちゃんだ。

相変わらず何かといつも会ってるけどみんな若々しいし、ラブラブだ。

ますます年季が入って更に愛が深まっている。

皆んな私の憧れの夫婦たちだ。
一番はなんと言ってもパパとママだけど。
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