天才ピアニストは愛しい彼女を奏でたい


「もう! 最高!」

「ははは。良かった。やり過ぎて怒られるかと思ったわ」

「律、ありがとう」

「ああ。俺もありがとうな。こんなに賑やかなファミリー見た事ないよ」

「律の家族もじゃん」

「ククククっ。まぁある意味賑やかか。これからよろしくな翠」

「私の方こそ、よろしくね」

そしてどちらからともなくキスを交わす。

「このへんにしとこ。俺また襲うわ」

そりゃ大変だ。

「そ、そだね。戻ろう」

そして二人でまたみんなの所に戻ったのだった。

それから酔っ払って訳のわからなくなってる皆んなに囲われて大注目されながら、婚姻届にサインをしていく。

震えそうになりながらなんとか律の綺麗な字の隣に書いた。

それを見届けて皆んなは騒ぐだけ騒いでそれぞれに帰って行った。

すっかり律の家族とも仲良くなって本当に温かい気持ちになる。

散らかった片付けは明日に回して、真新しいお風呂に二人でゆっくり浸かる。
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