天才ピアニストは愛しい彼女を奏でたい
バスタブも最高に広い。

「最高です。律くん」

「そうだな翠ちゃん」

「ははは。酔ってる?」

「まぁ、少し」

律はかなりお酒が強いけどさすがに今日は酔いが回ったらしい。

「でも全然抱ける」

なんて言ってる。

「ふふふ。さすがマンキー」

「はは。こればっかりは諦めろ。俺も困ってんだよマンキーには」

「暴れん坊で?」

「そ。無限すぎて」

「躾けないと」

「翠が躾してくれんの?」

「紐で縛ってあげる」

「おお。そっち系か」

なんてふざけた話をしながら二人でベッドに入って大人しく抱きしめ合って眠りについた。

そして次の日は朝からリビングの掃除を二人でして、役所へ婚姻届けを提出して私は神楽から鶴宮 翠になった。
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