天才ピアニストは愛しい彼女を奏でたい


私はまた涙が出てしまってみんなに涙を拭かれながら最後まで聴けば、弾き終わった律がみんなの前だというのに私を抱きしめてまた深いキスをくれて、私は恥ずかしいけど幸せすぎたし、周りは大盛り上がりだしで最高すぎた。

まさに音楽一家だけあって、常に誰かが演奏を奏で本当に賑やかで華やかな時間となった。

ホテルについて二人でサンセットを見ながらバスタブに浸かる。

「綺麗」

さすが世界でも屈指の絶景と言われるだけあってすごい。

「お前の方が綺麗だ」

そう言って後ろから首を甘くかじられ、立たせられて窓に手をつけばグッと律が一気に腰を突き上げた。

「はぁっ…! 急に…」

「でも濡れてる」

そう言ってゆっくりと動き出して更に奥まで打ち付けられる。

「あっ…んっ…」

バスタブの水面が律動に合わせて波打ち音を立てる。
そこに私のうわずった声と、打ち付けられる度に二人の繋ぎ目から奏でられる水音がバスルームに響く。
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