天才ピアニストは愛しい彼女を奏でたい
そして間も無く救急車が到着してタンカで運ばれて病院へ連れて行かれた。

「す、すみません。こんなんでご足労おかけしまして…」

「大丈夫ですよ。わりと多いので」

あ、そうなの？

「いや、でも本当にすみません。よろしくお願いします」

春香も付き添うと言ってくれたが、ただのギックリ腰なのでそこは断った。
わざわざきてもらったのに、散々笑って終わってしまった。

申し訳ねっす。
あとでちゃんと謝っておこう。
そう思いながら大人しく到着するのを待った。

「ギックリ腰です…すみませんお騒がせして」

病院についてここでも謝り倒す。

そしてギックリ腰だというのに、念の為とか言ってあれこれ関係なさそうな検査までされたのだった。

あらま。

そしてこの日はこのまま入院する事になった。
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