天才ピアニストは愛しい彼女を奏でたい
〜律side〜

国内の一泊二日の公演で、無事に夜の公演も終わって携帯を確認する。

着信履歴には、大河?
珍しい。

翠と結婚してから、翠ファミリーとはすっかり打ち解けて、兄貴たちは俺と同い年ともあってすっかり仲良くなった。

俺は大河に掛け直す。

「あ、律? やっと繋がった! 翠が救急車で運ばれたらし

「はぁ!? 俺には何も連絡ないぞ!」

そう言えばなんと電源が落ちたのか大河と電話が切れてしまった。

どういう事だ!?
無事なのか!?

そして翠にかける。

でねぇ。

そして丈慈にもかけるが繋がらない。

ん?
あいつらもしかして出張か?

そしてその後も繋がらず、寝れないまま一晩を過ごす。


その間結婚する前のこれまでの事をいろいろ思い出した。


♦︎♦︎♦︎

翠とショッピングに出かけていると、偶然翠のご両親と遭遇した。

そして翠の父親と名刺を交換する。

"神楽コーポレーション 社長 神楽 純平"
話は翠から聞いていたが改めて見てその佇まいにカッコよすぎて痺れた。
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