天才ピアニストは愛しい彼女を奏でたい
そしてその場所が決まると今度は間取りや外観など本格的に話が進む。

後日、設計図と3Dにした家を見せられる。

「おお。すげぇ」

「希望通りの感じになってるか?」

見事だった。
俺のざっくりとしたイメージの希望もしっかりと伝わっていて、翠の好きそうなデザインで開放感のある素敵な家だった。

それに加えてプロならではの提案もされてさすがとしか言えなかった。

「はい。あとはもう全てお任せします」

「ああ。あとは翠にバレないようにな」

その後もプロポーズしたくてうずうずするも我慢の日々だ。

GWにもともとプロポーズする予定だったので、その旅行中は特にヤバかった。

そもそも付き合っている事も家族以外には話していない翠。

旅行から帰ってから行われた維織ちゃんと奏翔くんの結婚式でブーケトスをもらってきたと話す翠に、俺たちもすぐだよとよっぽど言ってしまいたくなった。
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