天才ピアニストは愛しい彼女を奏でたい
律はそんな二人のオデコにチュっとそれぞれキスをして、最後に私にキスをした。

「おはよう」

「おはよ、律。起こしちゃったね」

「大丈夫。ありがとうな。ゆっくり寝れたよ」

そう言ってまたキスをくれた。

律は昨日国内で夜の公演が終わった後、前だったら一泊してきてたが、子供が生まれてからはなるべく日帰りで帰ってくるようになった。

昨日もそれで、子供たちを子供部屋で寝かせて私も寝室で寝ていると、夜中に帰ってきてキスをして抱きしめられて寝た。

それから皆んなでわちゃわちゃとお昼ご飯を食べて、子供たちはお昼寝の時間になりうとうとし始める。

志音も玖音もよく食べてよく寝る。
双子だし、生まれた時こそ体重は軽い方だったけど、今ではみるみる成長してめちゃくちゃビッグサイズだ。

そして正直言って裸だともうどっちがどっちかわからないくらい似てる。
律にも私にも似てて、遺伝子って凄いなーとつくづく思う。

でもちゃんと神様は分かるように印を付けてくれた。
志音は向かって左目の斜め下に小さなホクロがあって、玖音は反対の右目に志音と対象になるように小さなホクロがついている。

それがまたかわいいのなんのって。

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