天才ピアニストは愛しい彼女を奏でたい
この人に出会えて私の人生は、より明るいものになった。

本当に。

そして余韻に浸って間も無くインターホンが鳴る。

バッと目を合わせて、律が私にシーツをかけると慌てて着替えて部屋を出て行った。

ふふふ。

「お邪魔しまーす!」

天音だ!

私も慌てて着替えて髪を整えリビングに下りれば、二人の天使を連れて遊びに来ていた。

「やっほー!」

お腹の中にまだ律がいるような感覚を無視して声をかける。

「翠ちゃん! お昼寝してた? ごめんね?」

「大丈夫だよー! あははは」

律を見ればニヤニヤしている。
もう!

するとまたインターホンが鳴ると、美空と維織も子供を連れてやってきた。

ははは!
だよね。

いつもこうしてここには皆んなが遊びに来てくれる。

律がいつの間にか寝ぼけた我が子を抱いて下りてきて、さっそく子供達はわけのわからない遊びを始める。

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