天才ピアニストは愛しい彼女を奏でたい
その後も軽く話しながら飲み進めて私は帰る事にした。

するとまたさっきの男から電話だ。

はぁ。
あんまり気分じゃないけど…
そろそろ関係を切りたかったしな。

「もしもし」

『何してた?』

ちょっとこの人束縛っぽくて嫌。

「何も。BARで飲んでた」

『一人で?』

誰とでも良くない?

「まぁ、そうね」

説明するのも面倒くさいし、slowは私にとって大事な場所だから教えたくない。

『これから会える?』

「わかった」

これで最後にしよう。
なんか最近いろいろ面倒くさい。

兄の丈慈も結婚してるし、美空も結婚した。
大河も絶賛彼女と遠距離恋愛に精を出しているし。

私もそろそろ身を固めたいと思いながらもいい人がいないっていうね…。

言われたホテルへ向かうと、シャワーも浴びせてくれないまま求められる。

私の脚の間に顔をうずめている姿を見て何故かどんどんしらけてきてしまう。
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