天才ピアニストは愛しい彼女を奏でたい
そして浮腫もいくらかマシになったところでお風呂から上がった。

髪をタオルでぐるぐる巻きにして、ボディークリームを塗ってからバスローブを羽織る。

リビングに移動して靴擦れした箇所に薬と絆創膏を貼った。

これで良し。

とりあえずメッセージだけでも送っておくか。

"今日はありがとうございました"

その後髪を乾かし、携帯を見るも彼から返事が来ることはなかった。

そしてアラームの音で翌朝目が覚め、携帯を見れば寝ている間に返事が来ていた。

"怪我は大丈夫だったか?"

"大丈夫です"

とりあえず返事をする。
すると今度は割と直ぐに返事がきた。

"おはよう。なら良かった"

"ご心配をおかけしました"

するとまた返事が来ない。


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