天才ピアニストは愛しい彼女を奏でたい
「マンション?」

「ああ。翠の家から割と近い」

まずはソファとテーブルを見て回る。

「これにするか」

そう言って何人用? ってくらい低めの大きなグレーのソファに座りながら座り心地を確認している律。

「サイズとか大丈夫なの?」

「大丈夫」

いやどんだけ広い部屋に住んでんだ?
そりゃ丈慈とか奏翔たちの家も凄いけど…

まぁきっとそのくらいなのかな?

テーブルも椅子もオシャレなデザインのものを選んでいた。

「これとかどう?」

律はソファの前に置くらしい背の低いテーブル
を指差す。

「めっちゃオシャレ! こういうの好き」

それはテーブルのトップが石を削った一枚岩みたいになっててそこに古木の脚がついたやつ。

「んじゃこれにする」

これに決めちゃうのね。
その後、寝具を選びに行く。

「翠はいい店ばっかり知ってるな」

「気にいるのがあってよかった」

急に褒められて何故か照れてしまう。







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