天才ピアニストは愛しい彼女を奏でたい
部屋へ入り、ポーンと鍵盤をひとつ鳴らす。

楽しかったな。
本当はもっと一緒にいたかった。

その時一気に音符の嵐が脳裏に浮かぶ。
譜面を出して一気に音符を書き綴る。

ある程度できた楽譜を見ながら鍵盤を弾いていく。
直しながら何度も繰り返し。

録音して一度弾いてそれを聴く。

これはなかなか良いかもしれない。

さっそく大和にデータを送り付ける。
時計を見れば寝ずに朝の10時を回っていた。

12時間くらい没頭していたようだ。

せっかく翠と枕や布団も買ってきたのに。
何やってんだ俺は。

シャワーを浴びる。
やべ、水もねぇ。

まだ冷蔵庫も届いてないし、多めに買ってなかった事に気づくもいよいよ眠い。

なんとかシーツをセットして水は諦めて寝ようとした時インターホンが鳴る。

なんだ?
誰だ?

モニターを覗けば翠?

「どした?」

とりあえずエントランスのロックを解除する。
そして携帯を見れば翠からしっかりメッセージが来ていた。

部屋のインターホンがなりドアを開ける。
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